為替レートが変える教育移住の現実
みなさん、こんにちは。Saoriです。
先日、久しぶりに銀行のアプリを開いて、ちょっと息をのみました。1MYRが39.49円(2026年6月16日現在)。私たちがマレーシアに来た3年半前は1MYR=26円台だったので、円安がここまで進むとは正直思っていませんでした。
「円安だから教育移住はもう無理」という声も聞こえてきます。でも、私は逆に「今こそ冷静に損益分岐点を計算すべきタイミング」だと考えています。
今日は、実際にペナンで3人の子どもを育てながら、円安時代の教育投資をどう捉えているかをお話しします。
マレーシアの学費、円換算でどう変わったか
我が家の長女Hikari(7歳)と長男Zen(5歳)が通うインターナショナルスクールの年間学費は、おおよそ5万〜8万リンギット。これを円換算すると、3年前は130万〜208万円でしたが、今は197万〜315万円になります。
「え、そんなに上がったの?」と思われるかもしれません。でも、ここで比較してほしいのが日本のインターナショナルスクールの学費です。
東京のインターナショナルスクールは年間200万〜350万円が一般的。さらに入学金や施設費で初年度は+50万〜100万円かかることもあります。
つまり、今のレートでもマレーシアのトップ校と東京のインターは、ほぼ同じ水準。しかもマレーシアは生活費が東京の半分以下です。
生活費の差がカバーする部分
ペナンでの家賃は、広めのコンドミニアムで月4000〜6000リンギット(約15.8万〜23.7万円)。東京の同じ広さだと30万〜50万円は軽く超えます。
食費も外食中心なら月2000リンギット(約7.9万円)ほど。週3回の外食と週末のマーケット巡りで、質の高い生活が維持できています。
円安は確かに痛い。でも「日本でインターに通う」と比較すると、トータルコストはまだマレーシアが有利です。
教育移住のROIを再計算する
ここで、教育移住のROI(投資収益率)を考えてみましょう。
移住の総コスト = (学費+生活費−日本での生活費)× 在学期間
我が家の場合、年間の追加負担は日本と比べて約100万〜150万円ほど。10年通っても1000万〜1500万円です。
一方、子どもがIB(国際バカロレア)を取得し、海外大学に進学した場合の生涯収入プレミアムは、国内外の研究で3000万〜1億円以上と言われています。
単純計算でもROIは2倍〜10倍。これが「教育移住は贅沢ではなく投資」と言われる理由です。
円安が続くなら、むしろ早めの決断を
為替の専門家の間では、円安トレンドは中期的に続くという見方が多いです。つまり、今決断しないと、来年はさらに不利になる可能性があります。
「もう少し待とう」と考えている間に、子どもの言語習得のゴールデンエイジ(3〜12歳)は過ぎていきます。言語習得の柔軟性を考えれば、待つことの機会損失は為替変動より大きいかもしれません。
わが家のリアルな損益分岐点
私たちはマレーシア移住を決める前に、撤退ラインも決めていました。
「3年で子どもの英語力が一定レベルに達しない」「家族の誰かが適応できない」「想定外のコストが年間200万円以上かかる」——このいずれかが発生したら撤退する、と。
結果、3年半が経った今、HikariもZenも現地の子どもと英語で遊べるレベルになり、学校の成績も良好です。次女Yukari(1歳半)はまだ幼いですが、毎日異なる言語環境で育っています。
撤退ラインは設定しておいて、実際には使わずに済んでいます。でも、このラインがあったからこそ、不安なく挑戦できたのも事実です。
損益分岐点を自分で計算する方法
教育移住を検討されている方に、ぜひやってほしい計算があります。
ステップ1:年間総コストを出す
学費+生活費+保険+渡航費。マレーシアの場合、家族4人で年間800万〜1200万円が目安です。
ステップ2:日本での同等コストと比較
東京のインター学費+生活費は年間1000万〜1500万円。差額がマレーシア移住の「節約額」です。
ステップ3:子どもの将来収入増加分を試算
IB取得+海外大学進学で、国内大卒より生涯収入が3000万〜5000万円高いというデータもあります。
ステップ4:撤退時のコストも計算
3年で撤退した場合の総投資額と、得られるスキル(英語力・異文化適応力)を天秤にかける。
「撤退」を前提にした計画が安心
教育移住はゴールではなくプロセスです。「必ず成功しなければ」と思い詰めると、判断を誤ります。
撤退したとしても、3年間のインターナショナルスクール経験は、帰国後に必ず生きる。英語力と多文化理解は、日本の教育現場でも評価される時代です。
円安はチャンスでもある
最後に、少し違う視点をお伝えします。
円安で日本資産の価値が下がっている今こそ、海外に資産をシフトするタイミングとも言えます。マレーシアの不動産はまだ割安で、家賃収入で学費をカバーする戦略も可能です。
私たちの周りでも、KLやペナンでコンドミニアムを購入し、一部を賃貸に出しながら住んでいる日本人ファミリーが増えています。
教育移住は「お金を払う」だけではなく、「お金を動かす」視点も必要です。
まとめ:数字で見る前に、子どもの未来で測る
1MYR=39.49円の今、確かに負担は増えています。でも、日本のインターナショナルスクールと比較すれば、まだマレーシアはコスパが良い。
そして何より、子どもたちが3言語(英語・中国語・マレー語)に触れながら、のびのびと育っている姿を見ると、「投資してよかった」と心から思います。
教育移住の損益分岐点は、家計の数字だけでは測れません。子どもの笑顔と、未来の選択肢の広がり——それも含めて計算してみてください。
何か具体的な相談があれば、ぜひコメントやメッセージで教えてくださいね。

