「いつまで続けるか」を考えていますか?
こんにちは、Saoriです。マレーシア・ペナンに移住して3年半。長女のHikariは小学2年生、長男のZenは年長になりました。次女のYukariはまだ1歳半で、のんびり成長を見守っているところです。
先日、同じく教育移住をしている日本人ママ友と話していて、こんな話題が出ました。
「うち、いつまでマレーシアにいるんだろうね」
皆さんは、教育移住の「終わり方」を考えたことがありますか?私は正直、移住当初は全く考えていませんでした。子どもが小さいうちは「なんとかなる」と思い込んでいたんです。でも、Hikariが小学校に入り、Zenも本格的な学習が始まると、ふと「この先どうするんだろう」と考えるようになりました。
撤退基準を持たない移住は「博打」になる
教育移住は、決して「一度決めたら最後まで」というものではありません。むしろ、撤退基準をあらかじめ決めておくことが、長期的な成功の鍵だと私は考えています。
私が周りの移住家庭を見ていて感じるのは、撤退基準を持たないまま移住を始めてしまうケースの多さです。「とりあえずやってみよう」という軽い気持ちで始めると、問題が起きた時に「戻るべきか、留まるべきか」の判断ができず、結果的に子どもにも家族にも負担がかかります。
具体的に、私たち家族が設定している撤退基準をいくつかご紹介します。
子どものメンタルヘルスが最優先
まず一つ目は、子どものメンタルヘルスです。Hikariがインターナショナルスクールに通い始めた頃、最初の3ヶ月は毎朝「お腹が痛い」と言っていました。英語の壁と文化の違いに戸惑っていたんです。
でも、担任の先生と密に連絡を取り合い、サポートしてもらうことで徐々に慣れていきました。ここで、もし3ヶ月経っても改善が見られず、Hikariが「学校に行きたくない」と強く訴え続けるようなら、私は迷わず撤退を選んでいたと思います。
子どもの笑顔が消えるような環境は、どんなに良いカリキュラムがあっても意味がありません。
経済的な天井を決めておく
二つ目は、経済的な基準です。マレーシアのインターナショナルスクールの学費は、年間80万〜150万円程度。日本と比べるとまだ安いですが、円安が進むと負担は大きくなります。
最新為替情報では、1 MYR = 40.28 JPY(2026年4月25日現在)。私たちが移住した3年前と比べると、円安がかなり進んでいます。このペースで円安が続けば、学費の実質負担はさらに増えるでしょう。
我が家では「教育費が世帯収入の◯%を超えたら撤退」という具体的なラインを決めています。これは夫と定期的に見直すようにしています。経営コンサルタントである夫の意見もあり、数字で判断できる基準を設けることで、感情に流されない決断ができるようになりました。
撤退=失敗ではない。むしろ賢い判断
教育移住を「成功か失敗か」の二択で捉える人は多いですが、私はそう思いません。撤退することは、決して「負け」ではありません。むしろ、状況を冷静に分析し、最善の選択をしたという意味で、賢い判断だと言えるでしょう。
「日本に戻る」も立派な選択肢
例えば、マレーシアの教育が合わなかったとしても、日本で全く通用しないわけではありません。むしろ、インターで培った英語力や国際感覚は、日本の学校でも大きな武器になります。
実際に、私の知り合いで1年半で日本に戻った家庭があります。お子さんは日本の公立小学校に転入しましたが、英語の授業でクラスのトップになり、自信を取り戻したそうです。その子は今、「またいつか海外に行きたい」と前向きに話していると聞きました。
撤退は「終わり」ではなく、次のステージへの「準備」だと私は考えています。
損切りラインは事前に家族で共有する
最後に、撤退基準は必ず家族で共有しておくことをおすすめします。特に、パートナーと「どのタイミングで撤退するか」を話し合っておかないと、いざという時に意見が割れて判断が遅れます。
我が家では、半年に一度の「ファミリーミーティング」で、この撤退基準を見直しています。HikariやZenにも「もし学校が嫌になったら、いつでもお母さんに言ってね」と伝えています。子どもが「嫌」と言いやすい環境を作ることも、親の役目だと感じています。
ペナンだからこそできる「撤退のしやすさ」
ペナンは、KL(クアラルンプール)と比べて生活コストが低く、撤退判断もしやすい環境です。家賃や生活費が抑えられる分、「もう少し様子を見よう」と粘らずに、早めの判断ができます。
また、ペナンから日本への直行便はまだ少ないですが、KL経由で帰国するのは簡単です。撤退する際の物理的なハードルも低いと言えるでしょう。
「いつ辞めるか」を決めておくと、今がもっと楽しめる
逆説的ですが、撤退基準を決めておくと、今のマレーシア生活がより楽しめます。「いつでも辞められる」という安心感があるからです。もし撤退基準が曖昧なまま「なんとか続けなきゃ」と思い詰めると、些細なストレスも大きく感じてしまいます。
教育移住は、家族全体の人生設計の一部です。決して「絶対に成功させなければならない」というプレッシャーを自分にかける必要はありません。むしろ、柔軟に判断できることこそが、教育移住の最大のメリットだと私は思います。
皆さんも、ぜひご家族で「いつまで続けるか」「どんな時に辞めるか」を話し合ってみてください。その答えが、今の選択をより確かなものにしてくれるはずです。

